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by mack-inomata
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追悼 高倉健さん

日本を代表する映画俳優の高倉健さんがお亡くなりになったと

報ぜられました。享年83才だったそうです。



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私の世代からすると、一世を風靡したという網走番外地に代表される

仁侠映画はすでに伝説なっていて、寡黙で忍耐を表現する男という

イメージが強いですが、例えば「駅 -station-」でのケンカシーン

などでは、当時の面影が意図的にか描かれており、世の不条理の

なか生きる人間を表現していた、という方が適切ではないかと

感じていました。



そういうわけですから、私が観た高倉健さんの出演作というのは、

どうしても数限られてしまいますが、名作といえば「幸福の黄色い

ハンカチ」です。





幸福の黄色いハンカチ



本作は大人になってから観たものですが、私のような青二才にも

高倉健さんの演技を通した人柄が伝わってくるもので、逝去の報を

受けて各映画人がコメントされた「高倉健さんの演技は高倉健さん

そのもの」という人物像を物語っていると思います。



21世紀になって、色々とデジタル化による合理か進み、いわゆる

世知辛い世の中になってしまった現代の日本にあって、それでも

なお、人間的な情緒を色濃く残し、かつ素直に実直に真面目に

表現する努力を、個人の生き方としても貫かれたところに、日本と

日本人全体の喪失感が広がっていると感じられます。



2年前に、6年ぶり主演作として「あなたへ」が公開されたとき、

これから再び健さんの主演作が何本か観られることを楽しみに

していただけに、次回作の準備中に体調不良を訴えられたという

断末魔のような悲しみと寂しさが、茫然自失のように漂います。



「あなたへ」が遺作になったこと、またこのように雲隠れされて

しまうことが高倉健らしさかもしれないとも、訃報から1日を経て

考えるようになりました。





あなたへ



衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。



合掌



by mack-inomata | 2014-11-19 17:18 | 映画(CINEMA)